KB017 髪ダメージと水 – どんな水を使用しどの様な手当てを施したか?によって変わる“髪の潤い”と“髪のダメージ”

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photo credit: Cesar R. via photopin cc

近年、水による髪ダメージが話題になっておりますが、髪や身体にとって本当に必要となる水(ミネラル)事情を知り、ダメージ回避の対処をして頂ければ、それほど恐れる事ではありません。

むしろ、水に含まれている成分による髪ダメージを恐れる余り、ゆすぎ(すすぎ)が不足してしまうことの方が髪ダメージを悪化させてしまうからです。

 

水の成分の違いによるキシミと髪ダメージに繋がる手当てについて

日本で水道水として使用している水は、沖縄本島、関東地方の一部、福岡県の一部の地域は硬水で、その他の地域は軟水であることは、既にご存知の方も多いかと思います。ですが、各地域によって河川の水源が違うためミネラルや金属類の含有量や消毒過程によって、ゆすぎ(すすぎ)の時に若干 ※1キシミ が強かったり弱かったりの違いがあることは、引っ越し・転勤・旅行などで色々な地域に行かれた方は体感しているかと思います。(アメリカやヨーロッパに行って洗髪すると ※1キシミ がかなり強く感じられるのは、ミネラルや金属類の含有量が多い硬水であるためです)

人間の身体は、元々ごく微量の金属を抱えており、腸や肝臓などで必要な栄養素に還元して補給され、身体にとって悪い影響を与えるものは不純物として汗や尿と一緒に体外に排出されたり、血管を通して毛髪に運ばれて空気に触れる事で自然に浄化されてきました。ゆすぎ(すすぎ)時に使用されている水道水のミネラルや金属類が多く含まれている硬水に近いほど引き締め効果が働くため ※1キシミ は強く感じられ、逆にミネラルや金属類が少なく軟水に近いほど引き締め効果が弱くなるため ※1キシミ は弱く感じられます。

ですから、もし仮に水に含まれるごく微量の金属成分が毛髪やお肌に付着したとしても、本来兼ね備えている引き締め力(自然治癒力)で守られ空気に触れる時間の経過とともに自然に浄化されるため、それほど深刻なダメージを与える心配はありません

※1:キシミ(一般の美容理論では傷んでいる証しと言われている)とは、毛髪が本来兼ね備えている力。引き締め力または自然治癒力と呼ばれています。

 

水の成分よりも“熱と摩擦”に気を付けましょう

毛髪のキューティクルは、金属類による化学的なダメージよりもむしろ、「熱」や「摩擦」などの刺激による物理的ダメージによって傷ついているケース、ゆすぎ(すすぎ)不足によるシャンプーやトリートメント等の整髪料類の蓄積によりダメージを悪化させてしまうケース、の方が圧倒的に多いのです。

■ ゆすぎ(すすぎ)に使用する水が40度を超えると、熱ダメージでキューティクルが傷(ささくれ)ついて、内部の水分維持機能が低下して乾燥します!
(髪の潤い維持には37〜38度の温度設定がベストです)

■ ゆすぎ(すすぎ)不足は髪・頭皮・毛穴に整髪料などの残りカスが老廃物として蓄積され「かゆみ・乾燥・ベタつき・フケ」といった症状に直結します!
(ゆすぎ(すすぎ)は3〜5分間念入りに)

■ 自然乾燥での就寝は、濡れて柔らかくなった髪と枕が擦れ合う摩擦により、たった1回でキューティクルが傷つき「うねり・ちぢれ」を引き起こします!
(ドライヤーでしっかり乾かしてキューティクルを引き締めましょう)

あなたは水によるダメージを恐れて、髪ダメージを悪化させていませんか?

おとなキレイ·サポーター 田中和義 より

 

本日のエントリーの参考資料

硬水
硬水(こうすい)は、硬度の高い水。カルシウムイオンやマグネシウムイオンが多量に含まれている。語源については、欧米の hard water がそのまま和訳されたというもの、ご飯など物を硬くする成分を含んでいるため硬水といわれる(『豆を煮ると豆が固くなる水』、『絹を精錬するとき絹が固くなる水』というものがある)。

軟水
軟水は、腐葉土や泥炭層の間を流れて出来たような水で、目安としては、水100mLに対してCaCO3換算で10mg以下の水をさす。飲んだとき、まろやかな感じなのが特徴。
日本の水は外国に比べて、硬度が低いとされている。日本の水道水は、硬度80前後で軟水と言われており、日本では、沖縄本島や、関東地方の一部、福岡県の一部を除く地域の水はおおむね軟水に属する(関東地方や福岡県の大部分の地域の水は軟水の中では比較的硬度が高く、中硬水に分類されることもある)。

水の分類
硬度の値によって、硬水や軟水という名称で呼ばれる。世界保健機関 (WHO) の基準ではアメリカ硬度に従い以下の通り[1]。
「軟水 0 – 60未満」「中程度の軟水(中硬水)60 – 120未満」「硬水 120 – 180未満」「非常な硬水 180以上」
ヨーロッパの水はほとんどが硬水であり、一方日本の水は軟水が多い(沖縄県は硬水が多いが、他の地域はほぼ軟水か中軟水である)。フランスの有名なミネラルウォーターであるエビアン (Evian) やヴィッテル (Vittel) の硬度は300を超え、WHOの基準では「非常な硬水」に属する。同じフランスのミネラルウォーターでも、ボルヴィック (Volvic) は軟水である。
〜参照 Wikipedia