HA004 毛髪が元々持っている色素の混合バランスが髪色の違いを生む

同じ色で染めても仕上がりの色に差が出るのは、元々持っている色素の混合バランスが違うからです。

 

髪の色がひとり一人違うワケ

黒髪・金髪・銀髪・栗色・赤毛…など、毛髪の色は人によって様々ですが、その違いを決めているのは毛皮質に多く含まれているメラニン色素です。

このメラニン色素には「ユーメラニン」と「フェオメラニン」の2種類があります。

ユーメラニンは濃い褐色、フェオメラニンは黄色から赤に近い色で、この2つのメラニン色素の量の違いが、黒髪から赤毛、銀髪・金髪などの様々な髪の色を醸し出しています。

そして、これらのメラニン色素を作っているのが、メラノサイトと呼ばれている色素生成細胞です。

メラノサイト(色素生成細胞)は毛根部分の一番下にあって髪の製造工場の毛母細胞と入り混じるようにして存在し、製造したメラニン色素を毛母細胞へと送り込んでいます。

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【断面図−メラニン】
photo credit: おとなキレイ向上委員会

上記の図に示した様に、日本人の黒髪には大量のユーメラニンと少量のフェオメラニンがありますが、金髪にはほとんどフェオメラニンしか含まれていません。

2つのメラニンの量や配合バランスの異なりが、人それぞれの髪色の違いを生んでいるのです。

また、毛乳頭から送られた19種類のアミノ酸と16種類のミネラルを元に毛母細胞が分裂を繰り返すことで、次から次へと髪の卵である毛芽が造られその過程で髪の中にメラニン色素が定着し、髪に色がついていきます。

そして、色素生成細胞(メラノサイト)がメラニン色素を作る時にどうしても欠かせないのが、チロシナーゼという酵素。

しかしこの酵素、40才を過ぎたあたりから徐々に減少し、だんだんメラニン色素が不足気味になるため、白髪になる本数の増加に繋がると考えられています。

但し、白髪といえど完全な白になる方はごく少数で、ユーメラニンまたはフェオメラニンのどちらかの生産が続いているうちは、老化しても黄色味もしくは灰色味を帯びています。

あなたは似合う色と流行の色、どちらを選びますか?

おとなキレイ·サポーター 田中和義 より

 

HA003 毛髪は“太いから硬い”“細いから軟らかい”髪質とは限らない

毛髪の硬さを左右するのは“太さ”ではなく、毛皮質(コルテックス)内に見られる硬質繊維(フィブリル)軟質タンパク(マトリックス)の量です。

だから、細い髪でもパーマが掛かりにくかったり、ヘアカラーが染まりにくかったりするのですね♪

 

毛髪の硬さを決めるものとは

毛皮質は、タンパク質の一種であるケラチンタンパク質の集合体で、太いほどケラチンタンパク質が多く、細いほど少ないと考えられています。

一般的には、太い髪は硬く細い髪は軟らかいと思いがちですが、中には違うケースも多々あります。

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【毛髪の断面図の写真】
photo credit: おとなキレイ向上委員会

上記の写真をご覧いただくとおわかりかと思いますが、黒い部分が硬質繊維(フィブリル)で、白い部分が軟質タンパク(マトリックス)

どうです、太い毛でも黒い部分が少ない物もあれば、細い毛でも黒い部分が多い物もある物が見られると思います。

この様に、髪の硬さは太い細いではなく硬質繊維(フィブリル)の量が多いか少ないかで決まります。そして、硬質繊維が多いのか?軟質タンパクが多いのか?、ひとり一人の毛髪の状態をキチンと把握出来ないとパーマやヘアカラーに無駄な時間ばかり掛ける事になり、パーマの持ちや掛かりムラや傷み、カラーの色持ちや染まりムラや傷みに直結してしまうのです。

あなたは太い髪だからパーマが掛かりにくく、ヘアカラーも染まりにくいと思っていませんでしたか?

おとなキレイ·サポーター 田中和義 より

 

HA002 毛髪の太さは“毛穴の広さ”だけでは決まらない?

よく、毛穴に皮脂が溜まって狭くなると毛髪が細くなってしまうと言われていますが、要因はそれだけではありません。

 

毛髪の太さは“毛穴の広さ”と“毛穴の深さ”で決まる

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photo credit: おとなキレイ.com

毛髪は、一般的には男性よりも女性、子供よりも大人の方が太く、年齢により太さに変化が生じると言われています。

個人の生活状況やその人の持つ体質などにより多少の差はありますが、女性では23歳前後、男性では20歳前後に太さがピークに達し、それ以降は徐々に細くなっていきます。

この様に年齢とともに髪にボリュームやハリがなくなっていくのは、新陳代謝の低下による太さの変化が要因の一つと考えられています。

そして、日本人の毛髪の太さは平均すると大体0.05~0.15ミリくらいで、

「毛穴の広さ」と「毛穴の深さ」によって髪の太さが変わると言われています。

広く深い毛穴の毛髪は太く、逆に狭く浅い毛穴の毛髪は細いのです。

ただし“太いから硬い”“細いから柔らかい”とは限らないのです。

おとなキレイ·サポーター 田中和義 より

 

HA001 えっ!毛髪の形は円いだけじゃないの?

だから、波状にうねったり、細かく巻かれているコイルの様に縮れたりしている髪があるのですね。

 

毛髪のいろいろな形状

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photo credit: おとなキレイ向上委員会

私たち人間の髪の形状は、直毛(ストレートヘア)、波状毛(ウェーブーヘア)、縮毛(カーリーヘア)の3種類に分類され日本人は比較的、直毛の方が多いといわれてきました。

しかし、ひと昔前に比べ生活環境の変化や食習慣の欧米化で、少しずつ変わってきているようです。

髪の形は、円形をしているとお思いの方がまだまだ多いみたいですが、実はキレイな円形の方はむしろ少なく、円形に近い形もしくは楕円形の方が多いのです。

また波状毛や縮毛といったクセ毛は、遺伝(DNA)による先天的なものが殆どで、頭皮の中で毛根が曲がっていたり、髪の形が楕円形に歪んでいたりすることでうねり・ちぢれが発生します

中には、女性の生理始めや男性の声変わりといったホルモンバランスが変化する思春期に於いて、毛根での変性に微妙な変化が生じて「真っ直ぐ→クセ毛、クセ毛→真っ直ぐ」に形状が変化する方も、少なからずいるみたいです。

その他にも…

  • 長時間ヘアアクセサリーで髪を縛っている
  • セット剤の長期間使用による毛根の傷み
  • 洗髪後の自然乾燥による半乾き毛への摩擦
  • 劣悪なパーマやカラーによる刺激
  • 濡れている髪への無理なコーミング
  • 裂傷や火傷による皮膚細胞の形成不良

上記の様な過度の刺激が加わることで、ある日突然クセ毛になってしまうケースもありますから、心当たりのある方はご注意ください。

今日訓001「毛髪の形状は円形だけではない!」

おとなキレイ·サポーター 田中和義 より