CO013 紫外線と骨粗鬆症 – 紫外線を悪者にし過ぎるとビタミン不足を招く?

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美容メーカー等はこぞって紫外線を悪者扱いしている!?

私が小学生時代の頃は、日焼けして如何に健康的な小麦色の肌になれるか?を競う「黒んぼ大会」なる夏休みの課題があったり、子育てに携わっていた時には「日光浴」を推奨していたりと、日常生活の中で上手に紫外線と関わってきました。

しかし今現在はどうでしょう?

紫外線といえば、シミ・シワ・皮膚ガンを生む元凶として美容メーカー等がこぞって悪者扱いをされている事に、私としては疑問を抱かずにはいられません。

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photo credit: @Doug88888 via photopin cc
 

人間の身体は紫外線によって支えられている

昨今では、外で遊ぶ子供の姿をめっきり見掛けなくなりました。

安全に遊べる場所が無かったりゲーム遊びが流行っている事も多少は関係あるかとは思いますが、病気に対する抵抗力の低下や骨折しやすい体質など、身体の強さが失われているように感じるのは、外遊びが減ったことによる運動不足や紫外線不足も影響していると、私は考えます。

 

紫外線と人間の骨格形成に必要なビタミン

人間が必要とするビタミンの殆どは食物からしか摂ることが出来ませんが、「ビタミンD」は身体の皮膚内で合成されており、その手助けをしているのが紫外線なのです

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photo credit: 日本化粧品工業連合会

紫外線の力を借りて皮膚内で合成されたビタミンは「プロビタミンD」と呼ばれ、血管を通って肝臓や腎臓へと移動して、主に骨や筋肉を維持する際のカルシウム代謝の調整役として体内で働きかけています

 

不足しがちなビタミンと骨粗鬆症

2000年代に入ってからというもの、子供や高齢者の骨折が増加傾向にあり、カルシウムの摂取やビタミンDの不足からくるカルシウム蓄積の減少が、主な原因と言われています。

更に、中高年女性の半数近くがカルシウム代謝の減少を抱えており、骨粗鬆症の予備軍とされています。

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photo credit: 日本化粧品工業連合会

ビタミンDの摂取は食事からが基本とされ、上記の図にあるように魚やキノコ類に多くのビタミンDが含まれていますが、食事の欧米化が進んでこれらの摂取量が減っている現在では不足気味といえ、消化吸収が食物よりも早い日光による合成も上手に取り入れていく必要があるのです。

中でも、ビタミンDの供給量が不足しやすい高齢者や妊婦さんは、屋外に出て両手の甲くらいの面積を15分くらい日に当てたり、直接日に当たらない屋内や日陰で30分程過ごしたりといった「日光浴の時間」を意識して設けることをお勧めします。

あなたは紫外線を悪者にして骨粗鬆症予備軍になっていませんか?

おとなキレイ·サポーター 田中和義 より