CO016 抜け毛と育毛剤 – 抜け毛の増加に対する将来の不安と育毛剤の乱用

130709-CO016-IMG_1709

ただ闇雲に育毛剤をつけるだけでは抜け毛症状は改善いたしません!

昨今、巷では「育毛剤を使用したら、抜け毛が減った!髪がフサフサになった!」育毛剤は抜け毛症状の万能薬みたいに扱う記事やCMを目にする機会が多くなりましたが、この抜け毛の問題に関しては原因も多岐にわたるため、そんなに単純には事が運びません。

130709-CO016-IMG_1709
photo credit: おとなキレイ.com
 

抜け毛が増えてしまう原因と改善への取り組み方

ご自宅でのシャンプー後、排水溝に溜まる毛の多さや朝起きた時にたくさんの毛髪が枕に付いていると「これ以上増え続けたら頭皮が透けたり薄毛になってしまうのでは?」と不安に陥り、育毛剤で必死に栄養補給したりマッサージを繰り返したくなる気持ちも理解できます。

一般的には、シャンプーやトリートメント等の整髪料などの間違った使用方法が、頭皮や毛髪環境の悪化の引き金となって抜け毛の増加は起こるとされていますが、要因はそれだけではありません。

 

抜け毛の増加に繋がる要因

近年サロンへの相談で増えているのは、美容師さんやお知り合いの方達が発した「最近髪の量が減ったんじゃない?」「頭頂部の髪が細くなっていますね?」これらの何気ないひと言によって受けた精神面のダメージが積み重なってヘアサイクルのバランスが崩れ、抜け毛の増加や円形脱毛を発症してしまったケース。

特に、ストレスの発散が上手く出来ずに内側に悩みを抱えてしまう、精神的にデリケートな方に対しては細心の注意を払わなければなりません

これらの精神的なダメージや間違ったヘアケアによって起こるケースの他にも、

■ 引っ越し、就職、部署移動、昇進、進級、クラス替え…等の「生活環境の変化」

■ 不規則で偏った食事、食べ物の好き嫌い、喫煙、深酒、夜型生活、睡眠不足…等の「生活習慣の乱れ」

■ 病気、術前術後、薬の服用、アレルギー、甲状腺障害…等による「ホルモンバランスの乱れ」

などが考えられます。

 

抜け毛が増えたと感じた時、先ず最初に行うこと

ご家庭で髪のお手入れを繰り返している中、もしかしたら抜け毛が増えて来たかも?と感じた時は、要因が何であるのか?を専門家にキチンと診断していただく必要があります。

抜け毛を増やしている要因が何なのか?がハッキリしない限り快方には向かいませんし、闇雲にシャンプーやトリートメント等の整髪料を変えたり育毛剤を使うなどの自己流の手当てでは、症状を更に悪化させてしまうからです。

もし、下記の2つのケースに該当する場合は、早急に医師に病状を診察していただいた後、髪の専門家に相談される事をお勧めいたします。

(1)頭皮のベタつきやカユミがあるケースは、皮脂の分泌が過剰な場合に起こる「脂漏(しろう)性皮膚炎」「真菌(しんきん)」による要因が考えられますから、皮膚科で頭皮の診察をしていただく事をお勧めいたします。

(2)身体の虚脱感がなかなか抜けず、1日に50本以上の多量の抜け毛があるケースは、「甲状腺ホルモンの分泌異常」が考えられますので、総合病院の「甲状腺科」で甲状腺ホルモンの数値を診察していただく事をお勧めいたします。

あなたは抜け毛の原因に関する適切な診断を受けていますか?

おとなキレイ·サポーター 田中和義 より