CO019 美白へのレジスタンス – 美白ケアで“肌本来の保護機能”を無理やり変えようとした綻び

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気になるシミを無くしてクスんだ肌を白くしたかっただけなのに、まさか美白ケアで肌荒れを起こしてしまうなんて?

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photo credit: eflon via photopin cc

この美白化粧品での肌荒れについては、7月6日(土)にアップした 気になるニュースに関するエントリー でも取り上げさせていただきましたが、昨日23日(火)の時点で顧客に肌がまだらになる「白斑」の被害が出た問題で、これまでに2250人から被害の訴えがあったと発表されています。

この被害の大きさを目の当たりにすると、化粧品を始めとする「外部からの刺激に対する抵抗力の低下」もさることながら、ブランドイメージや有効成分にばかり注目するのではなく、人間の肌に備わっている機能をキチンと理解した上で、本当に必要とする成分なのか否か?を見極める判断力が問われていると感じます。

 

肌が何故シミを作るのか?その理由と働きについて

6日(土)のエントリーで私は

外側からいくら化粧品で見栄えを整えるケアをしても、内側から弱った細胞の機能を高めるケアをしない限り根本的な解決にはならず、今回のケースのように、本来の防御機能を無理矢理ねじ曲げてしまうと、そのしわ寄せが機能低下を起こしている弱い部分に及んでしまう。と書いています。

現在に至るまで、多くの化粧品メーカー等では美肌づくりの際、マイナスイメージとなるシミはどの様にしてできるのか?といったメカニズムに付いては説明されているケースは多いのですが、何故シミが作られるのか?といったシミの持つ性質や機能については殆ど語られていないため、今回のケースではシミのメカニズムを抑制する効果ばかりに注目が集まり、どのような影響が肌に及ぶのか?ヘの理解が乏しかったことが考えられます。

 

シミは悪者ではない?肌がシミを作るのには訳がある

シミがある肌というのは、確かに見た目に余り見栄えが良くなく、どうしても実年齢より上に見えてしまうため、「シミ=悪者」のイメージを抱いてしまいます。

しかしながら、シミは意味もなく出来る訳ではなく、それなりに理由があるからこそある日突然、私たちのお肌に現れるのです。

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photo credit: おとなキレイ.com

では一体、シミが作られるのにはどんな意味があるのでしょうか?

お肌は、顆粒層で一旦紫外線を受け止めて散らしている訳ですが、許容量を超えてこれ以上紫外線の影響を受けたら真皮層が危険!と察知すると、メラニンという色素細胞を放出して表皮中に膜を張り、紫外線の影響が及ばない様に保護するメカニズムを保持しています。要するに、傷ついて弱ってしまった細胞が紫外線でこれ以上傷つかない様にする防御壁の役割を担っているのです。

ですから、白く美しい肌を叶えたいからとシミを無理に白く漂白してしまうと、シミによって守られていた肌細胞が傷ついて悲鳴を上げてしまいますから、まずは傷ついて弱った肌細胞を本来の瑞々しい状態に戻した上で美白ケアを行うことが、将来の美肌を育てるためには大切です。

あなたは肌の保護作用を無視した美白ケアをしていませんか?

おとなキレイ·サポーター 田中和義 より