CO022 見落としがちな健康美容での安全性、スプレー(エアゾール)製品の熱リスクをご存知ですか?

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まさか冷却スプレーに火が点いて、爆発するとは思いませんでした!

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photo credit: Potatojunkie via photopin cc
 

健康美容の安全性は便利さや効能だけでなくリスクを理解することで向上する

ヘアスプレー等の整髪料類のエアゾール製品については、2013年4月にエントリーした「ヘアスプレー等の整髪料で髪型キープ vs 風になびくナチュラルスタイル、あなたはどちら派?」で、髪や身体に対する毒性について取り上げさせて頂きました。

今回は、健康美容における安全性で見落としがちな、エアゾール製品の「熱リスク」について。

冷却スプレー:車内で噴霧→たばこに火 爆発で2人やけど
 14日午前11時55分ごろ、千葉県銚子市川口町2の展望施設「銚子ポートタワー」の駐車場に止まっていた乗用車で小規模の爆発があり、車内にいた西東京市の専門学校講師の男性(40)と知人の女性(27)が顔やひじに軽いやけどを負った。
 千葉県警銚子署によると、男性が車内に冷却スプレーを噴霧した後、たばこを吸うためライターに火をつけたところ、爆発したという。男性は「車内を冷やすため冷却スプレーをまき、ドアを閉めた」と話しているという。同署は、車内に充満した可燃性ガスが引火したとみて調べている。
参照〜毎日新聞 2013年08月14日 21時55分(最終更新 08月14日 23時12分)

普段、冷却スプレーは使わないから関係ない!と思っているあなたは危険です。何故なら、上記の事故を起こした冷却スプレーと同様の可燃性ガスを使用したエアゾール製品による熱リスクは、あなたの身近の至る所に存在するからです。

 

熱リスクはパッケージの表示を見れば簡単にわかります

ご家庭で良く目にするエアゾール製品の例をあげると、

頭髪用品:ヘアスプレー、ヘアフォーム、ヘアトニック、染毛剤
スキンケア:化粧水、シェービングフォーム、消臭制汗剤
医薬品:消炎鎮痛剤、皮膚治療薬、水虫薬、喘息薬
家庭用品:室内消臭剤、防水剤、除菌スプレー、衣類用静電気防止剤
殺虫剤:空間殺虫剤、ダニ用殺虫剤、全漁噴霧式殺虫剤、アリ用殺虫剤、不快害虫用殺虫剤

等があり、(その他は「エアゾール製品のリスト」をご覧ください)手指などを汚さずに簡単に使える便利さや効能にばかり注目するあまり、パッケージに記されている使用上の注意書きは、あまりご覧にならないのではないでしょうか。

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photo credit: 東洋エアゾール工業株式会社

もし上記の写真のような表示があった場合は、可燃性ガス等による「熱リスク」がある事を示し、ライターやガスコンロ等の火の元のある所の近くでは引火の危険が伴うため、火元から離れた所で使用する事をお勧めいたします。

 

チョットした静電気でも“発火”しますから注意が必要です

ただし、近くに火の元が無いからといって油断してはいけません。

室内を閉め切った中で沢山使用すると、身体に蓄えられた僅かな静電気でも”発火”しますので、「部屋を閉め切った中で使用しない」「静電気を感じやすい方は金属に触って静電気を処理」してからエアゾール製品を使用する等、リスクを減らす対策が必要です。

あなたは髪や衣類が燃える可能性のある化粧品や家庭用品を使い続ける勇気がありますか?

おとなキレイ·サポーター 田中和義 より

 

スプレー等のエアゾール製品についての参照サイト

一般社団法人日本エアゾール協会
エアゾール製品のリスト
容器と噴射剤について
使用後の廃棄処理〜ガス抜きキャップ