髪のうねりが悪化して広がってしまう原因は「老化」だけではなく「パーマ」や「整髪料」にもあります。

ひと昔前までは、髪がうねる症状といえば、ハリ・コシが低下し始める50代以降の方達に多く見られていましたが、近年は20代後半から30代の方達にも増えています。
髪がうねる症状の悪化は髪年齢の老化だけではない
この様に、20代から30代の方達に髪がうねる症状の悪化による広がりが増えている背景には、「縮毛矯正などのパーマ施術」「整髪料類の使用量」が影響しているのではないかと私は考えております。
コンディションを無視した縮毛矯正の提案
顧客様からの悩み相談で多いのは、毛先がハネたり纏まりが悪いだけで、ストレートパーマや縮毛矯正を勧められたケース。髪のコンディションがパーマの刺激に耐えられる状態にないのに、無理に施術をしてしまったケース。
確かに近年のストレートパーマや縮毛矯正は、薬液や技術の進歩は目覚ましく、薬液の力だけでクセやパーマを伸ばすアイロン操作が不要なタイプが主流で、髪への負担はかなり減っています。
しかし、髪のコンディションをきちんと把握せずに無理やり施術してしまった結果、「横方向の繋がりを支えている側鎖結合の損傷」から「髪の弾力低下」を起こしてしまい、うねりと広がりを悪化させてしまうケースが跡を絶ちません。
整髪料類の使用過剰による間充物質の損傷
さらに、髪がパサパサゴワゴワで広がるからと、植物由来の油脂分や保湿成分が大量に配合されている「ノンシリコンタイプのトリートメント」での潤い補給や、植物由来の保湿成分を配合している「手触りがサラっとしているワックス」を使用して毛先にツヤと潤いを与える仕上げを繰り返していたら、乾燥によるパサつきが酷くなってしまったケース。

髪の弾力は、大気中の空気(窒素)や体内から分泌される皮脂によって維持されていますが、髪にとっては異質物となる植物由来の油脂分や保湿成分は、強力な紫外線や大気中の空気による酸化で「毛皮質内の間充物質を損傷」させてしまうため、「髪の弾力低下」「髪の潤いの欠損」を起こしてしまい、乾燥による広がりを悪化させてしまうケースは、あまり知られていません。
近年、髪がうねる症状の悪化は、髪年齢の老化よりもむしろ、
「髪のコンディションを考えない無理な施術」と「間違ったお手入れ法」が招いていると言えます!
おとなキレイ·サポーター 田中和義 より