「油」と「脂」の違いはご存じですか?
昨日のエントリー「毛髪は口から食した食物の栄養分で出来ている」でも、油脂分による髪ダメージについて少し触れました。
パサついた髪の保湿というと、真っ先に思い浮かぶのが油。「植物由来の油なら髪に優しくて安全」と安易に考えがちですが、髪本来の艶やかさを維持していくには、不必要な(中性脂肪にならない)油を見分ける必要があります。
毛髪のツヤと潤い維持を支える、メタボ髪にならない油とは
一般的に「油」とは、常温で液体のものを指し、融点(固体が液体になる温度)が低い不飽和脂肪酸と呼ばれ、植物を原料としたものが大半です。
一方「脂」は、常温で固体のものを指し、融点が高い飽和脂肪酸と呼ばれ、主に動物性の原料(バター・ラードなど)から作られています。
もしあなたが太ることを気にしていたのなら、二の腕やお腹周りに蓄積して体脂肪になりやすい「脂」には悪者扱いをしているように、毛髪内部にも「油」より「脂」が蓄積されやすく、中性脂肪化した状態を「メタボ髪」と私は呼ばせて頂いております。
ノンシリコンタイプの整髪料でも安全とは言えません
髪やお肌が乾燥しないように水分を維持する働きを備えている人間の「皮脂」は常温で液状ですが、動物性のため「脂」の字を使っている例外ケースです。(その他には、魚油やカカオ脂…等があります。)
しかしながら、最近のノンシリコンタイプの整髪料類には、植物由来と称した「油脂分」や「保湿成分」が大量に配合されているものが多く、二の腕やお腹周りに蓄積して体脂肪になりやすい「脂」と同様に、毛髪内部のタンパク質部分(毛皮質)に纏わり付き、紫外線や空気酸化によって固体に変化して劣化させてしまう「メタボ髪」へと形を変えてしまいます。
何も知らずに使い続けていると、大量の「油脂分」により毛髪内部のタンパク質部分の劣化が進んで硬くゴワゴワな手触りになるだけでなく、、、
ある日突然プチプチ切れてしまいます!から注意が必要です。
おとなキレイ·サポーター 田中和義 より