30年前の今日、私が晴れてオトナの仲間入りを果たした成人の日でした♪

成人式当日は早朝より、一生に一度限りの晴れの舞台に相応しい日本髪のヘアスタイルと華やかな帯結びの着付けで、サロンの顧客様を大人の女性に仕上げる美容師の腕の見せどころ。息つく暇もないくらい次から次へと美しく変身させていくその仕事に、誇りすら感じます。
まだ入社二年目で技術者のヘルプが主な仕事だった私は当然、自分の成人式の出席どころではなく、手が空くとオーナーの車で顧客様を成人式会場であった体育館に送り届ける仕事も掛け持ちでこなしていました。
ご予約の顧客様が滞り無く終了して始めて、私にも式への出席の許可が降りましたが、時間は既に式典の終了時刻を回っていました。急いで駆けつけたものの、体育館の出入口周辺は既に人、人、人で、ごった返しており、偶然近くを通りかかった同級生に声をかけて同窓会が行われる時間と場所を聞いて会場を後にしました。
両親が私のために、生地選びからオーダーメードで仕立ててくれた一張羅のスーツも、袖を通したのはわずか一時間余で、その後は着る機会に恵まれずタンスの肥やしと成り果ててしまいました。
成人式の移りゆく美意識について想うこと
時が経つのは早いものであれから30年、成人の日も第2月曜日となり、中学校区の最寄りの会場での分離開催というセレモニー化に様変わりする中、私の息子二人も無事成人式を終え今は社会人として立派に働いています。
そしてここ5年ほどは、式典でのマナーが問題視されたり、カジュアル化傾向にあったヘアスタイルや乱れた着物の着付けに、美容師として残念であると同時にやるせなさを感じていたものです。がしかし、本年度の式典をテレビニュースでちらっと拝見させていただきましたが、黒色や赤色で洋バラやカサブランカ・蝶などのモダン柄を身に纏ったギャル風の盛りヘアーから、御所車や毬・桜の古典柄を身に纏ったナチュラルな髪型や日本髪への変化に、、、
日本古来の厳かでお淑やかな大人の女性の粋を感じました♪
おとなキレイ·サポーター 田中和義 より