同じ色で染めても仕上がりの色に差が出るのは、元々持っている色素の混合バランスが違うからです。
髪の色がひとり一人違うワケ
黒髪・金髪・銀髪・栗色・赤毛…など、毛髪の色は人によって様々ですが、その違いを決めているのは毛皮質に多く含まれているメラニン色素です。
このメラニン色素には「ユーメラニン」と「フェオメラニン」の2種類があります。
ユーメラニンは濃い褐色、フェオメラニンは黄色から赤に近い色で、この2つのメラニン色素の量の違いが、黒髪から赤毛、銀髪・金髪などの様々な髪の色を醸し出しています。
そして、これらのメラニン色素を作っているのが、メラノサイトと呼ばれている色素生成細胞です。
メラノサイト(色素生成細胞)は毛根部分の一番下にあって髪の製造工場の毛母細胞と入り混じるようにして存在し、製造したメラニン色素を毛母細胞へと送り込んでいます。
上記の図に示した様に、日本人の黒髪には大量のユーメラニンと少量のフェオメラニンがありますが、金髪にはほとんどフェオメラニンしか含まれていません。
2つのメラニンの量や配合バランスの異なりが、人それぞれの髪色の違いを生んでいるのです。
また、毛乳頭から送られた19種類のアミノ酸と16種類のミネラルを元に毛母細胞が分裂を繰り返すことで、次から次へと髪の卵である毛芽が造られその過程で髪の中にメラニン色素が定着し、髪に色がついていきます。
そして、色素生成細胞(メラノサイト)がメラニン色素を作る時にどうしても欠かせないのが、チロシナーゼという酵素。
しかしこの酵素、40才を過ぎたあたりから徐々に減少し、だんだんメラニン色素が不足気味になるため、白髪になる本数の増加に繋がると考えられています。
但し、白髪といえど完全な白になる方はごく少数で、ユーメラニンまたはフェオメラニンのどちらかの生産が続いているうちは、老化しても黄色味もしくは灰色味を帯びています。
あなたは似合う色と流行の色、どちらを選びますか?
おとなキレイ·サポーター 田中和義 より