活況化にある“加齢臭市場”から学ぶ、根本が抜け落ちた消臭(デオドラント)対策では一過性で終焉を迎える?

年代によって体臭の呼び名も変わっているのですね♪

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20代以降の体臭を総称して「加齢臭(かれいしゅう)」と呼ぶものだと思っていましたが、違うのですね。

加齢臭(かれいしゅう)は、主に50歳代以降の男女にみられる特有の体臭の俗称。30代 – 40代にみられる、おやじ臭(おばさん臭)と混同されるが実際には全く異なるそうです。

今まであまり体臭の事は気に掛けたことはありませんでしたが、私もいよいよ「加齢臭」と呼ばれる年代に突入いたします♪

 

根本が抜け落ちた消臭(デオドラント)対策では一過性で終焉を迎える

本日の早朝、ネットの一面を飾っていた「加齢臭」に関するニュース。「加齢臭」という言葉自体は2000年頃からあったみたいですが、ここ3年程で男性の身だしなみや清潔感に関する思考も大きく変化し、“加齢臭市場”が活況をむかえているようです。私もこの加齢臭が疑われる年代に突入いたしますので、とても他人事とは思えません。

“加齢臭市場”が活況 下着、芳香剤…日用品や衣料分野にも拡大 (1/3ページ) – SankeiBiz(サンケイビズ)

 

清潔感や身だしなみに必要なものとして「加齢臭対策」が急速に広まる

1980年代頃においては、ある程度の年齢を迎えれば半分諦めの境地に達し、身だしなみはそれほど厳しい眼差しを浴びてきませんでした。

しかし、1990年代後半から2000年代を迎えるようになると「加齢臭」という言葉が出現し、清潔志向の高まりとともに体臭においても身だしなみの一部として、「消臭対策」の必要性も高まりを見せ始めました。

2001年4月、”Journal of Investigative Dermatology”誌に 資生堂リサーチセンター研究員の土師信一郎らにより、高齢者の体臭の原因の一つが2-ノネナール(C9H16O)であることが発表された。「加齢臭」という言葉は、土師らにより「加齢により体臭も変化する」という概念を示す言葉として命名された。

この体臭成分は青臭さと脂臭さを併せ持つ。加齢臭は男性のみの症状との誤解も多いが、元々は臭いや体臭に敏感な女性向け商品開発の研究のために発見された物質の一つである。男性は主に50歳代以降、女性では主に閉経後に増加傾向が見られる。加齢とともに増加しノネナール発生の原因となる物質の一つは、9-ヘキサデセン酸である。9-ヘキサデセン酸には臭いはないが、分解されるとノネナールを生成するため、分解した9-ヘキサデセン酸は、蝋燭(ろうそく)・チーズ・古本のような臭いがする。

 

臭いを抑える消臭対策に食事・運動・睡眠をプラスしたトータルケアを

近年、立て続けに悪臭の原因の解明が進み、ニオイの抑制や消臭効果を高めた製品の開発に、ひと役買っているようです。

2008年11月 ライオンが男性特有の体臭について消臭剤の研究目的で20代後半から30代の特有のニオイについて研究を行い、2-ノネナール臭とは異なる、ペラルゴン酸(C9H18O2) を原因とする加齢に伴う臭いがあることを発見し発表した。この物質は主に30代から増加するという結果報告もあり、今後のさらなる研究が待たれる。

2013年11月、マンダムが30代から40代の男性の悪臭の原因として、ノネナールやペラルゴン酸とは異なる物質を特定し発表した。40歳を中心とした男性の頭部周辺からはジアセチルという成分が多く生成され、20代の男性に比べ不快な強い脂臭を発していることを世界で初めて解明。この臭いを「ミドル脂臭」と名付けた。ジアセチルは酢の120倍にもなる強い臭気だという。

一般的に男性は汗や皮脂などの老廃物の分泌が女性に比べて多く、体臭もそれに伴い強いものとなる。加齢臭に於いても男性ホルモンが皮脂腺の発達を促し、皮脂が大量に分泌されるため強い悪臭を放つようになる。

ただ、いくら消臭効果の高いデオドラント製品が開発されたとしても、臭いの元となる物質はあなたの身体の中で作られる訳ですから、一過性で終わってしまう可能性が高いと言えます。

根本的な解決には、「脂質を控えた食事」「老廃物をきちんと排泄する適度な運動」「ホルモン分泌の乱れを防ぐ質の高い睡眠」をプラスして、臭いの元となる「ノネナール」「ペラルゴン酸」「ジアセチル」を軽減するためのトータルなケアが必要となります。

洗い過ぎや消臭剤の使い過ぎで皮脂腺の分泌バランスが乱れていませんか?

おとなキレイ·サポーター 田中和義 より