毛髪再生にも影響!ビタミンの過剰摂取で皮膚炎を発症?

サプリメントを多用しているあなたは要注意です!

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photo credit: Furryscaly via photopin cc

お肌のアンチエイジングの他にも身体の健康維持のために、食事による摂取では不足気味のビタミンをサプリメントで補っている、または様々な種類のサプリメントをまるで主食みたいに大量に摂取している、そんなあなたのお肌は「皮膚炎」「皮膚障害」を起こしやすい状態にあるといえます。

 

ビタミンAの過剰摂取と皮膚炎・皮膚障害

近年、アンチエイジングを叶える栄養素のひとつとしての「ビタミン」が、声を大にして叫ばれていますが、健康先進国である米国から個人輸入によって日本では未認可のサプリメントなどで体調不良を訴えたり、たくさん摂ればそれだけ身体にとっても良いだろうと、過剰に摂取したためにかえって健康を害してしまったという症例が増加しています。

私は「健康維持の基本は食事から」との考えが強いため、(大嫌いな薬っぽい感じがする)サプリメントは殆ど飲まないのですが…、つい先日「ビタミンAが皮膚炎を引き起こす? 東大らが過剰摂取による皮膚炎の原因を解明」とのニュースを目にしました。

ビタミンAが皮膚炎を引き起こす。過剰なビタミンAの摂取が皮膚炎を起こす事例として、高濃度のビタミンAが蓄積されたホッキョクグマの肝臓などを食べる習慣のあるイヌイットでは皮膚障害が引き起こされることが知られている。今回、東大らの研究グループは、この皮膚障害の発症メカニズムを解明した。

 アレルギーや炎症を引き起こす免疫細胞の一種にマスト細胞と呼ばれる細胞が存在する。マスト細胞は、皮膚などの結合組織と肺や腸管などの粘膜組織とでは異なる性質をもつことが古くから知られていた。しかし、その特性が組織ごとに異なることの意味やそれぞれの特性がどのようなメカニズムによって調節されているかは不明であった。

 東京大学 医科学研究所の倉島洋介助教、清野宏教授と独立行政法人 医薬基盤研究所の國澤純プロジェクトリーダーらの研究グループは11日、マウスにおいてマスト細胞が皮膚や肺、腸管などの組織でそれぞれ異なる特性をもつことを確認したと発表した。また、これらの特性は線維芽細胞と呼ばれる結合組織を構成している細胞によって調整されていることを明らかにした。

 さらに、皮膚では、皮膚の線維芽細胞によってビタミンAの濃度が調節されており、過剰なビタミンAや線維芽細胞によるビタミンAを代謝する仕組みが機能しなくなった場合にマスト細胞が異常に活性化し、皮膚炎が誘導されることがわかったという。皮膚のマスト細胞ではマスト細胞を活性化させる受容体の発現が他の組織より少ないことも見いだした。

 同グループでは、組織ごとに異なる特性をもつマスト細胞の活性のかく乱が、体のさまざまな部位で起こる慢性的な炎症やアレルギーの発症につながっている可能性を新たに示したものだとしている。慢性的な炎症やアレルギーに対する予防や治療法の開発につながると期待されるという。
(参照元:エコノミックニュース 4月13日(日)20時23分配信)

確かに、ビタミンだけで見た皮膚の炎症との関連性は下記のまとめのようになりますが、私の考えはもっと単純で、「簡単・便利・手間いらず」に頼りすぎた反動、生活環境の悪化が体の抵抗力や免疫力を弱め、さまざまな炎症やアレルギーの発症につながっていると考えます。

【ビタミンAの過剰摂取と皮膚炎・皮膚障害のまとめ】
■ マスト細胞は組織ごとに性質が異なっている。
■ 生体内において線維芽細胞とマスト細胞が積極的に相互作用をしている
■ マスト細胞の組織特性の獲得に線維芽細胞が関与している可能性が示唆。
■ 各組織の特性がマスト細胞において導かれた。(体のさまざまな組織から単離した線維芽細胞とマスト細胞を試験管内でともに培養)
■ P2X7受容体の発現が他の組織より少ない。(アデノシン三リン酸が組織の傷害や炎症によって細胞外に放出された際に働く受容体の一つ)

 

毛髪再生にも重要な「アデノシン三リン酸」

今回のエントリーでは、皮膚炎や皮膚障害においての「アデノシン三リン酸」の働きについて記されていましたが、毛髪再生においても髪の製造工場で「髪の卵を産み育てる際のエネルギー源」として非常に重要な役割を果たしていることを補足しておきます。

サプリメントは健康を補助する役割ですから、いくら過剰に摂取しても主役にはなりません♪

おとなキレイ·サポーター 田中和義 より