【パーマの素朴な疑問】カールやウェーブを強くしたり弱くしたりするのは、使用するパーマ液で調節しているのですか?

パーマの掛かりの強弱を薬液で調節しようとすると髪は激しく傷みます!

140215-QA028-medium_4846111973
photo credit: rachel a. k. via photopin cc

近年、パーマスタイルを楽しむ方が減少していたせいか、サロンでの接客中にタイトルにあるような「カールやウェーブを強くしたり弱くしたりするのは、使用するパーマ液で調節しているのですか?」といった質問を、未だに時々受けます。

 

パーマ液の強弱とカールやウェーブの強弱

昨今のパーマに対する役割は、カール・ウェーブ・流れづけ・ボリューム調節から質感調節に至るまで、実に多彩になってきました。その反面、施術する側の美容師さんのパーマに対するイメージが旧態依然とした中から抜け出せていない為、知識が足りずに髪を痛めてしまっているケースが後を絶ちません。

 

パーマの薬液に“良い”“悪い”は無い

髪のタンパク質を保護するような保湿成分や美容成分がたくさん入っているパーマ液ほど「良い(優秀な)パーマ液」と呼ばれておりますが、そもそも「パーマ液に良し悪しのランク付けする考え方自体がおかしい」と私は思うのです。

何故なら、パワ−のある薬液・パワーの普通な薬液・パワーのソフトな薬液は、その時の髪質や健康状態によって「使い分けるためにある」からです。

 

パーマは“技術で掛ける”ものであって、薬液で掛けるのではナイ

パーマ液は、健康優良ヘアにはパワーのある強い薬液、傷んでいる髪にはタンパク質やキューティクルを保護する保湿成分や美容成分が入っているパワーの弱い薬液、といった髪の状態に合わせて使い分けることで必要最小限の負担で形が付くように調合されています。

髪を痛めずにカールやウェーブを形付ける為には「髪の状態に合わせた薬液選択」プラス、毛束を取り分ける幅・毛束のとかし方・巻く物の大きさ・巻き込む時の強さ・ゴムの大きさ…等、どのような技術をチョイスするのかによって掛かり方が変わるのです。

Q:カールやウェーブを強くしたり弱くしたりするのは、使用するパーマ液で調節しているのですか?

A:パーマ液ではなく、髪に巻きつける物の太さや大きさで、カールやウェーブの強弱を調節しています。

「傷まないパーマ液使用」をアピールしている美容院ほど髪に対する“愛情”と技術への“工夫”がなく、髪ダメージは悪化します♪

おとなキレイ·サポーター 田中和義 より