パーマが掛からなかったのは、私の髪質が悪いから?

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どうして私の髪質が悪者にされなければいけないの…。

ココしばらくは時間がなかったため、ずっとカットのみで済ませていました。

毛質がスットントンの真っ直ぐなため、ストレートヘアが私のトレードマークにもなっていた程。

ただ、髪型がマンネリ気味になっていたのと「毛先に動きとカール感」が欲しくて、約3年ぶりにパーマをリクエストした、浜松市南区在住のS・Tさま。

しかし、約3年ぶりに掛けたパーマは時間ばかりが掛かった上、毛先のカールが真っ直ぐに近い状態で、リクエストしたパーマには程遠い状態。

たしかに私も自宅で色々な整髪料を使っていましたが、それだけならまだしも、最後の最後に言われたひと言に唖然としてしまいました。

S・Tさまの今日の髪質はハリ・コシが不足していて、パーマが定着しにくい状態だったせいか、ご希望より少し伸びたようなカールになってしまいました。

リクエスト通りもしくは近い髪型に仕上がっていれば許せますが、カールではなくストレートに近く全然程遠い状態。

今回のケースはどう考えても、「施術をしてくれた美容師さんの責任ではないのでしょうか?」との相談をいただきました。

 

パーマの掛かりや定着に影響を与える要素

一般的にパーマの掛かりや定着に影響を与える要素としては、

・髪内部のタンパク質の状態
・ハリ・コシの強度
・キューティクルの損傷度
・髪の太さ
・ヘアカラーの有無と回数
・パーマの有無と回数
・縮毛矯正歴
・使用しているセット剤の種類と有無
・使用しているシャンプー・トリートメントの有無

などが関わってきます。

 

失敗を認めたがらないプライド

美容師さんは、上記のような髪質や状態の情報を元に使用する薬液の強さを決めていきます。

予め得た髪の情報や、来店時の髪の状態を把握した上で、パーマの薬液の選定や施術に入るわけですから、もし希望とは違うパーマの掛かり具合や髪型の仕上がりになっていたとしたら、それはもう美容師さんの責任といえるでしょう。

「今回パーマの掛かり具合が悪く希望の髪型に仕上がらなかったのは私の施術ミスです。誠に申し訳ございません。」と素直に謝ることが出来ていれば、クレームとなってしまうことがなかったハズ。

しかしながら、プライドだけは人一倍高く、素直にミスを認めて謝らない美容師さんがとても多いことに驚かされます。

そして、挙句の果てには、今回のお悩み相談を頂いたS・Tさまのケースのように「パーマが掛からなかったのはお客様の髪質が悪いから」といった責任転嫁によって、精神的に傷ついてパーマがトラウマになってしまうケースが相次いでいます。

美容師には、お客様から頂いた対価以上のものをお返しする義務があるのです。

パーマが掛からなかったのは、決して「あなたの髪質が悪いからではありません」ので安心して下さい!

おとなキレイ·サポーター 田中和義 より

 

クセ毛の悪化と言葉の暴力

信頼していた美容師から掛けられた信じられないひと言が、心を深く傷つけ髪の生命力が半減

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photo credit: おとなキレイ向上委員会

同じサロンに約1年間通い続け、やっと信頼関係が築けたかな?と思っていた矢先、美容師さん本人は全く悪気がないと思って発せられたひと言かもしれませんが、それを受け取ったお客様はとてもショックを受けて心に深い傷を負っただけでなく、髪質まで激変してしまいました。

 

髪質(クセ毛)の悪化と言葉の暴力

「クラッシック音楽を聴かせると甘味が増した」「ありがとう!と感謝の言葉を毎日口にしていたら美味しくなった」「バカ!と貶していたら花は1週間もしない内に枯れてしまった」…等、農作物を育てる過程で言葉や音は空気や水を振動させて伝わり、細胞の生命力を良くも悪くも作り変えてしまう程の力を持っている事が実証されています。

人間の毛髪においても、たかが言葉ひとつで髪質を激変させてしまう程の力を持っているのか?と、あなたは疑問に思うかもしれません。しかし、私は実際にこの目で髪質を悪化させた顧客様を何人も拝見していますので、誰にでも起こり得ると確信しています。

 

言葉の暴力によるストレスの増大

長年担当してくださっていた美容師さんから、思いもよらないひと言を掛けられたことがショックで自分の髪質にトラウマを抱いてしまい、深い眠りに入れない睡眠障害を起こすまでに悪化。この髪質へのトラウマがその後、ストレスを増大させて髪質悪化の連鎖を引き起こす引き金になってしまうのです。

 

ストレスはホルモンバランスと髪質を悪化を生む

現代社会においては「ストレスは万病の元」と言われており、髪の生育や健康維持においても多大な影響を受けます。なぜなら、体と心の健康があって初めて健康な髪が育つからです。

特に心の健康というメンタルヘルスにおいては、自律神経という司令室が女性ホルモンや男性ホルモンの分泌バランスの伝達を行うだけでなく、交感神経(昼間の神経)と副交感神経(夜の神経)の切り替えも負担しながら、髪の製造工場に指令を送っています。

ほんの少しのストレスが身体や神経に負荷を掛け、ホルモンのバランスを乱してしまうため、髪の製造工場への指令も乱れがちになり、栄養とホルモンバランスの崩れた不健康な髪が生まれてしまうため、ハリ・コシの不十分な髪が育ち、クセ毛のうねりが酷くなるなどの髪質の悪化へと繋がってしまいます。

「以前より毛の量が減ったんじゃない?」「クセ毛のうねりが悪化したから縮毛矯正はかけられない!?」この何気ない言葉の暴力が、髪質を悪化へと追い込むのです!

髪質を悪化させるのは簡単です。しかし、心の傷を癒して良質な髪質を取り戻すには、気の遠くなる歳月が必要なのです!

おとなキレイ·サポーター 田中和義 より

 

HA003 毛髪は“太いから硬い”“細いから軟らかい”髪質とは限らない

毛髪の硬さを左右するのは“太さ”ではなく、毛皮質(コルテックス)内に見られる硬質繊維(フィブリル)軟質タンパク(マトリックス)の量です。

だから、細い髪でもパーマが掛かりにくかったり、ヘアカラーが染まりにくかったりするのですね♪

 

毛髪の硬さを決めるものとは

毛皮質は、タンパク質の一種であるケラチンタンパク質の集合体で、太いほどケラチンタンパク質が多く、細いほど少ないと考えられています。

一般的には、太い髪は硬く細い髪は軟らかいと思いがちですが、中には違うケースも多々あります。

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【毛髪の断面図の写真】
photo credit: おとなキレイ向上委員会

上記の写真をご覧いただくとおわかりかと思いますが、黒い部分が硬質繊維(フィブリル)で、白い部分が軟質タンパク(マトリックス)

どうです、太い毛でも黒い部分が少ない物もあれば、細い毛でも黒い部分が多い物もある物が見られると思います。

この様に、髪の硬さは太い細いではなく硬質繊維(フィブリル)の量が多いか少ないかで決まります。そして、硬質繊維が多いのか?軟質タンパクが多いのか?、ひとり一人の毛髪の状態をキチンと把握出来ないとパーマやヘアカラーに無駄な時間ばかり掛ける事になり、パーマの持ちや掛かりムラや傷み、カラーの色持ちや染まりムラや傷みに直結してしまうのです。

あなたは太い髪だからパーマが掛かりにくく、ヘアカラーも染まりにくいと思っていませんでしたか?

おとなキレイ·サポーター 田中和義 より

 

BL006 祝 100エントリー達成! 私が“髪型”よりも“髪質”の美しさを大切にするに至った原点

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photo credit: おとなキレイ.com

祝 100エントリー達成!

私がこのブログを新たに立ち上げて、本日で7ヶ月と6日、途中何回も挫折しかけた事もありましたが、“ZARDの負けないで♪・中島みゆきのファイト!”で心を奮い立たせ、お陰様で44日間連続更新を継続中。記事の方も100エントリーを達成する事ができました。この拙いブログをご購読いただいている皆様、本当にありがとうございます。

これからも出来る限り毎日更新を続けて行きたいと考えておりますので、末永くお付き合いくださいますようよろしくお願い致します。

100エントリー突破した記念の証しとして、今回は私の“美しさに対する原点”を初公開いたします♪

 

私の根底に流れる「美しさ」の定義

下記の美容師法の定義には、この様な一文が書かれています。

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photo credit: 美容師法概要|厚生労働省

美容師とは「パーマネントウェーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること」とあります。

ここで云う容姿の美しさの解釈は、人それぞれ違うと思いますが、私としてはこう考えています。

「艶(つや)のある髪や髪型は見た目を若くし、見た目が若くなれば心を若くし、心が若くなれば身体や立ち振る舞いが美しくなる」

ただ髪型だけを素敵にする美容師ではなく、髪・心・身体の健康を叶えるのがプロの美容師であり容姿の美しさを育む!と…。

 

どんなに髪型が素敵でも傷んでボロボロの髪質では輝きが半減する

私が勤務先で、スタイリストとしてデビューしてから5年目を迎えた1990年の26歳の夏。

パーマやヘアカラーの施術で「薬液が肌にシミてがヒリヒリする」「施術後にフケが出た」「かゆみを感じた」等、皮膚に違和感を感じるお客様の声が増えたことがきっかけで、整髪料類への不信感を抱くようになり、独自に調査・研究をスタート。

その一方で、顧客様からリクエストを頂いた髪型に少しでも近づけようと、休日返上で講習会に出掛けては様々なカット技法を学び、数々の整髪料を駆使した仕上げ法を繰り返し試す日々。

学びを深めた苦労の甲斐があって、顧客様からの指示や指名が増え始め、髪型のリクエストにも忠実に応えられる様になって行きます。

しかしながら、独自に調査・研究をスタートさせた整髪料類ですが、手を替え品を替え様々なテストを繰り返しても、大手メーカーからの指導のように傷みは少しずつ良くなって行く触れ込みは、使い始めから2週間ほど。その後いくら継続しても結果が好転するどころか「枝毛が増える」「バサバサしてくる」「広がってまとまらない」問題は悪化の一途。

もしかしたら「整髪料の付ける量が少ないのかも?」と思い整髪料の使用する量を増やしても、「使用する量を少なくしたら傷みも軽減するかもしれない?」と整髪料の使う量を減らして見ても、一向に髪のコンディション(質感)は良くならず。何とかプロ使用のテクニックで素敵な髪型に仕上げてみるものの、バサバサでツヤが失われた状態ですから当然、髪型のまとまりは悪く美しさも半減してしまう事を悟った1991年の27歳の春。

そして、独自に調査・研究をスタートを開始してから5年が経過し6年目を迎えようとしていた1996年春。プロフィールに示されている理想のプロダクツと、運命の出逢いを果たしたのです。

痛めない施術を駆使することによりパーマやヘアカラーのダメージも最小限に抑える事が可能になり、ヘアサイクルを壊さずにシルクの様なふんわりしなやかな髪が蘇る、リンストリートメントに頼らないヘアプロダクツとの相乗効果で、1ヶ月後、3ヶ月後、1年後と、日を追うごとに改善されてくる髪質、まとまりも格段に良くなった艶やかな髪型を目にした時、改めて髪のコンディションの大切さに気付かされました。

この体験以降、1度も他のシステムに浮気をすること無く、約17年経過した今でも「髪質の美しさが素敵な髪型を支えている」この原点を糧に、サロンにご来店いただく顧客様に“髪・心・身体の健康を叶え、容姿の美しさを育む”健康美容ライフを提供しています。

おとなキレイ·サポーター 田中和義 より